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シナリオ名 :Last spell (23話リリールート)



製作者   :和光佳清さん
HP    :『FreedomPuzzle』 http://wakouy.web.fc2.com/index.htm


23話 槍を持って進む者


ゲイレルル。この23話につけられた題名ですが、実はヴァルキリーの名前だったりします。
有名どころはブリュンヒルトや、アースグリーズ、ランドグリーズなどでしょうか。
で、このゲイレルルはどういう人かというと、古代北欧歌謡集のエッダに彼女の記述があります。
とは言っても、36節のグリームニルの歌で、アインヘリヤル達に麦酒を持っていく役割なんですが(笑)。
この名前が出てきたと言うことは、
もしかすると……ずっと時間が止まっているあの人に動きが……?
と期待しつつ進めていきます。

いきなりの水音……。シャワーシーンかと思ったら、雨音とは(笑)。
それはともかく、題名から推測したように、ナタリー復活のお話のようです。
交易商人のワースが、別の大陸の技術でナタリーの石化を解いてくれるという話でしたが、
どうも彼はボンボンのようで、彼の世話役兼調合の師匠であるタチェラが協力して、
解石を行ってくれる事になりました。
なんか、どうにもならないという話だったと思いますが、
やはり国やら大陸が違うと、同じ系統の術も効果が違うようで、
ワース達の大陸では錬金術が発達しており、石化は薬で治せるという事のようです。
この辺り、鋼の錬金術師のアメストリスの錬金術と、シン国の錬丹術の違いのようで、
なかなか興味深かったりします。

越山崩壊の際に、姉のアリサに転移させられたマリーが漢山で暴走しているのですが、
セラが理と情に訴えて説得して、大人しくさせています。
情に厚いだけでなく、なおかつ観察力が鋭いというのが好感が持てます。
感情が暴走して、それが魔術という力に直結して取り返しの付かない事を起こす人が多い中、
大人な対応をしてくれる人がいるのは見ていて安心できます。

戦闘は追ってきたカネロとの戦いになります。
カネロ自体はそれほど強くないのですが、2回行動してくるのがなかなか面倒です。
ボーナス条件であるNPCの魔道士を守るのに、ちょっと苦労します。
取りあえず、マリーの脱力を使用してカネロの気力を削ぐとちょっと楽になります。

戦闘後、シュベルツがアリサを引き連れて人質にとり、マリーに揺さぶりをかけてきます。
なんという外道(笑)。だが、それがいい……。
というところで、前半が終了します。

なんというか、ちょっとびっくりしました。エピローグ長くなりがちな私のシナリオなんですが、
今回、いい所で切って、次に繋ぐという手法を久々に見て、目から鱗という感じでした。
知っている事と、それを使える事はまったく違うんですよね。
機会があったら、自シナでもやってみたいです(笑)。
……やっぱり、人のシナリオはインスピレイションの宝庫ですね。
知っていても、引き出せなくなった事を思い出させてくれたと言いますか。


23話 SecondCapter

後半は前回の続きからです。アリサを盾にして、マリーに揺さぶりをかけるシュベルツ。
マリーが恩知らずにもセラに攻撃をかけてきて、シュベルツの企みが成功したのか、
マリーなんという恥知らず……と思いきや……。

その裏で、ワースが完成させた薬をナタリーに投薬するのですが、
役得過ぎるぼっちゃんは役得過ぎる!イベント発生でナタリースタンバイ。

マリーは、シュベルツ達に屈して、姉のためにセラを殺そうとしているようにみえましたが、
隙を突いてカネロに攻撃をしかけますが、カネロには通じずに逆に窮地に。
カネロが攻撃をしかけたところで、白背景に心理描写が。
来るな……来るな……と思いつつ、モノローグが始まって、
ああ、ここで後ろ姿の一枚絵とか来たら、感動するな……と思ったら、


助けに来たナタリーの後ろ姿が……!


なんという良い展開!!
来るな来るなと思いつつ、やっぱりその期待を裏切らない展開と演出がなされるのは、
とてもいいカタルシスを味わえました。

戦闘はナタリー、セラ、マリーがカネロとシュベルツと戦うわけですが、
今回はマリーの脱力を使わなければボーナスという、厳しい条件がつきつけられます。
……まあ、負けないだろうと思いつつ、SPを存分に使ってやると……。
思ったより、なんとかなりました(笑)。

精霊は人間の力で倒せるんですね。
滅んだのか、ただ帰還しただけなのかはわかりませんが。
その後、カネロに乗っ取られていたシュアの独白が非常に哀しかったですね。
インターミッションのラスペ小話と会わせると、その辺りの事情がよくわかります。
しかし、こうなるとベリーネさんは、助からないんでしょうか……。
最後にちょと会話を交わすくらいはなんとかなるかもしれませんが。

手駒を失ったシュベルツが、リチャードにそそのかされて、セウサス達に合流するようですが、
これはシュベルツにとってはバッドエンドフラグのように思えました。
野心を捨てて隠居してしまえばよかったと思いますけど(笑)。

久々に「反撃」といえる感じの内容だったので、とても楽しかったです。
次回更新も楽しみにしていますので、シナリオ作成頑張ってください。


シナリオ名 :Last spell (22話リリールート)
製作者   :和光佳清さん
HP    :『FreedomPuzzle』 http://wakouy.web.fc2.com/index.htm

久しぶりの更新でした。ちょっと復習をしてからプレイ。
ああ、キツネ目の法主さんだ。閑話をプレイしているかしていないかで、
かなり印象が違う人ですね。こういう仕込みは面白いと思います。

眞空会という風属性の魔術で、地属性の精霊(チプのこと)を弱らせて、
その間に倒そうという話で。ただし、眞空会は範囲内にいる人が窒息してしまうので、
風属性のフライタに、その空間内で呼吸できるコツをみつけさせる訓練発生。

死に瀕したフライタが、ミラの用意した空間でコツを見つけ出すのは面白いと思います。
妙の魔法から、必要なモノを選び出すというのも、ゲームシステムとしていいと思います。
ただ、この段階でもちょっと、おんぶされてるなーという印象があったのが、残念というか。
この辺りは人によって、違うんでしょうけれども。
できれば、自力で応えに辿り着いたフライタに敵の攻撃が来たのを、
ミラが防いで「これは一度だけ、見いだしたあなたへの贈り物」とかやったほうが、
綺麗な気がするんですが、感じ方しだいですかね、こういった部分のさじ加減は。

エピローグの越山急襲の場面は、人形劇が欲しかったような気がします。
位置関係が掴みやすいし、印象づけもできたと思うので。
ただ、面倒なんで(笑)、あまり強くはお奨めできませんが。

ああ、宿屋の親父さんはキャラが濃かったんで覚えていますよ、大丈夫(笑)。
取りあえず、次の話をまったり待たせて貰います≡ω≡.





シナリオ名:LastSpell
作者:和光佳清さん
17話〜20話まで

人間は二つのスペルを所持している。
一つは火、水、風、土など自然界に存在する事象を司る「環境スペル」。
もう一つは動、静、加、減などその言葉の意味する事柄を司る「内在スペル」。

人間はそれらを組み合わせ様々な物を操る事が出来た。
それは「魔法」と呼ばれていた。
多くの人間はそれらのスペルを活用しバランス良く生き抜いてきた。

そう、「ラストスペル」が発動するまでは……。


2004年にリリースされた、和光佳清さん作のオリジナルファンタジー作品です。
最初はオーソドックスなほのぼのファンタジーだったのですが、
魔道士組織間の抗争や、その裏で暗躍するもの達、他世界の精霊、
そして、ヒロイン・サリシアのヤンデレ化など、様々な要素を孕み、
いまだ、進化し続けている作品です。
現在、20話までリリースされていますが、今回は17話、
愛しのナタリーさんが石に(血涙)なってしまったお話から、感想を書いていこうかと思います。
長いお話なので、主要人物と用語の説明をごくごく簡単に、主観たっぷりに書いていきます。
…あんまり、参考になりませんね(笑)。

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フライタ=フォルテ
:主人公。レアスペル、【妙】を宿す、風の魔道士。
とてもフラフラしています。信念定まっていない人とか言われてしまいますし(笑)。
けど、何かの時に立ち上がれる勇気を持っているように見受けられます。

セウサス=フォルテ
:ラストスペルを発動させ、世界の改変を狙うフライタの兄。【到】を宿す、炎の魔道士。
相性の関係上、今のところフライタでは勝てませんが、さてはて?
一応、敵役なのですが、彼の過去を知ると、どうにも同情的な気持ちになってしまいます。
私が感情移入しやすいたちだからかもしれませんが。

サリシア=ミラ=コルネット
:ヒロインその1。最初は、穏やかな幼馴染系の性格だった彼女も、徐々にヤンデレ化していきます。
そのヤンデレっぷりは、SRCオリ界でも屈指のものでしょう。どうやら、記憶を失った●●じゃないかと。
ただ、中の人が出てきたりするんで、単純な記憶喪失云々じゃなく、なんらかの計画の内なのかも、とも思いますが。

リリー=カンタービレ
:ヒロインその2。お嬢様。【絶】という作中でも屈指のレアスペルを保有しています。
彼女がフライタと仲良くしてる影で、サリシアがギリギリとヤンデレフラグを詰んでる様が恐ろしく見えました(笑)。
シュベルツとの因縁があります。

アベル=スタケッツ
:兄を殺されて以後、フライタを兄貴と慕ってついてくる少年。【適】という実に便利なスペルを宿しています。
ストレートに熱い言動が目立ちます。未熟な彼だから見えるものがあるなーと、感じる時もありますね。

ナタリー=スフォル
:ナタリーさん、(*´д`*)ハァハァ。ショタ好きなお姉さん。作中、随一の萌えキャラで燃えキャラ。
復活の際に、超パワーアップさせるため、私のデータは資金を貯めまくってますよ、ええ、本当に。

アリサ=ミーティア=クラルネット
:フライタたちが所属する漢山に匹敵する越山の魔道士。越山八旗という最高幹部の一人。
フライタとは因縁があります(後述)。片意地張って頑張っている辺りが、とても可愛い子です(笑)。

クリムソン=グラヴェリア  ラントナック=グラヴェリア
:兄貴たち。越山八旗です。その言葉の端々から、実にいい人っぽい雰囲気が漂ってきます。
作中、ナタリーさんに匹敵する萌えキャラです。なんで、サリシアとか嫌がるのかなぁ。ビバ、マッチョ!

グレース=チプ=ハムニカ
:精霊。元来精霊自体が強力な力を持っているので、人間には歯が立たない存在であるようです。
そんな彼女は、セウサスに手を貸しているのですが、その思惑は如何に…?

山 :漢山・越山・眞山など、山と呼ばれるのは魔道士の学校のようなものです。
それぞれに、国家がスポンサーとなって後援しています。

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17話 貫いたその先に
フライタたちの師匠、グリード・サマントス亡き後の話です。
越山八旗の人たち(主人公フライタとは、反対の陣営の幹部)は、なにやら好人物に描かれています。
クリムソン・ラントナックの兄貴たちを始めとして、癖はあるけど皆、とてもいい人たちです。
これは、漢山(主人公の所属する魔法使い組織)の幹部たちが、サマントス師匠以外、
殆どがあくどい人物であったのと実に対象的に描写されています。
味方側の幹部は宛てにならず、敵側の幹部に好漢が多い。
これは、銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーの自由惑星同盟の首脳部が腐りきっており、
対する銀河帝国のライハルト麾下に、人間として尊敬すべき人材が集まっていた事を彷彿させます。
当初、漢山幹部が出てきた辺りから、自由惑星同盟首脳部と同じ腐敗臭いが首脳陣から漂ってきたので、
「これは、漢山は一度滅んで立て直されるかもしれない」と、
そんな感想を抱いていましたが、その通りになったなーと当時思っていました。
後々、フライタや主要人物達が、立て直すために尽力するとか、実にいい展開じゃないですか(笑)?
ただ、他の幹部はともかく、サマントス師匠まで亡くなるのは誤算でしたが…( TДT)。

漢山が越山に攻められ、前述の通りサマントス師匠や幹部亡き今、漢山に抵抗する術はありません。
そこで、ラストスペル随一の萌えキャラにして燃えキャラ、ナタリーさんが一人、
侵攻して来た越山八旗に立ち向かいます。その心には、幼い日の約束を携えて……。
この話では、私の愛するナタリーさんが、石にッ!!
しかし、越山八旗の人たちは、好人物。恨むに恨めぬ喃(のう)。なんという、ジレンマ(笑)。
だが、復帰してくれることを信じています。だって、その時の為に私は資金を貯めてるんですよ。
ナタリーさんに、全額みつぐためにね(笑)!!

18話 月影の少女
漢山と越山の抗争、いや戦争を止めるために、第三の山であり管理を司る「眞山」がやってきます。
眞山法主(山のトップ)コウ=サイキが、糸目でBLEACHの市丸ギンに似ているため、
私の初見での印象は最悪でした(笑)。すごく個人的な理由ですが。
けれど、漢山と越山の調印式での話の進め方で少し見直し、
インターミッションの小話ラスペで、ああ、この人は大切な人の為に、
自分の責務の為に世界と戦おうとしているんだと思い、気に入ってしまいました。
けど、立場や、やろうとしている事を考慮すると、すごい死亡フラグが立っているんだよなぁ( TДT)。
しかし、越山八旗を身動き一つ取れなくしてしまう、コウ=サイキの眞空会。
やはりというか、【適】のスペルを持つアベルは平気そうでした。
…地味なのに、彼は何気にすごいと思うんですよ。ピンチの時に役に立ったこともあるし。

戦闘はまさかのサリシアとの対決。ハイパー・ヤンデレ人になってしまった彼女との戦いです。
なんとかヤンデレ化したサリシアを元に戻しましたけど、フライタの不用意な言動が、
彼女との溝を一層深くしてしまいます。あー、フライタの頭を掴んで振り回してあげたい(笑)。
と、当時思ったものです。

19話 ラストスペル研究書
題名の通り、フライタの父親が「ラストスペル」について研究し、
纏め上げていた書物を紐解いてゆく話です。
本編では、人間に魔法を教えた女性(ルナから降り立った)は不明と二人は喋ってますけど、
これって、精霊なんじゃないですかね? いや、根拠はないですが(笑)。
確か用語説明に、精霊の王が女性だって書いてあったと思うんですよ。
しかし、ラストスペル発動の条件の一つが、皆既日食とは渋いですね。
美しいけど不安になるあの光景。実に絵になります。こういうのは、是非とも使いたいファクターです。
聖闘士星矢でも、ハーデスがグレイテスト・エクリプスといって、惑星を直列させて、
永遠に太陽の光が地上に差すことのないようにしてやる、っていう事を目論んだ事がありましたが。
天体の運行に魔術が関係するのは、実に壮大でいいアクセントになりますね。ロマンチックです。
まぁ、ラストスペルの内容からして、発動したらロマン云々じゃないですが(笑)。

フライタの兄であるセウサス(ラストスペルを発動させようとしている)の所に、
前回、眞山法主コウ=サイキが言っていた、スポンサー国の女王の妹であるクムー登場。
彼女の時間を遡行する、【戻】というスペルがすごいなぁと(笑)。
まき戻りの杖を使ったとしても、大した能力ではないかと。
この時間が遡行する演出が、とても印象的で、当時とても驚きました。
そういえば、時間操作系の能力って、歴代ジョジョのボスや空条承太郎その人のスタンドですからね。
将来有望そうな感じなのですが、彼女もとっつかまってしまい…。

そして、この19話の小話ラスペで…ナタリーさんの復活フラグが。
安心した、おっちゃんすげー安心したよ(笑)。と当時思ったものです。

20話 妙なる廻り逢い (リリールート)
久々に、独立魔導学校の洗山法主であるリチャード登場。14・15話辺り以来の様な(笑)。
いや、本当に、彼が出てくるのは久しぶりです(笑)。
シュベルツが精霊をシュア(リリーの弟。故人)の身体に召喚したのですが、どうもいう事を聞いてくれない様子(笑)。
この人、かなり悪いことしてるんですけど、
宿屋のオヤヂさんにパイルドライバーくらわされたり、なんかお笑い担当っぽい雰囲気があるんですよね。
召喚した精霊さん(外見がシュア)は、どこへ行ってしまったのか…?
精霊は精霊に引かれるという法則とかあれば、グレースかサリシアの所へ行く気もするんですが。

自分の信念がはっきりしてない人。と、セラさんのフライタ評。酷い言われようだ(笑)。
いや、しかし、仕方ないのかもしれません。結構、流されてきている彼ですから。
とりあえず、女の子の空気を読むことを学んだほうがいいでしょう。風の魔道士なんだし(笑)。

リリーに続いて、サリシアが姿を消したことに心を痛めたというか、落ち込んだフライタ。
彼を励ますために、漢気溢れるアリサは、荒療治にでるが…。
アリサとフライタ。この二人には因縁があります。
11話の漢山と越山の交流試合において、互いに自身の限界を超えた力を発揮してしまい、
彼等自身と周囲に大きな傷跡を残してしまいました。そんな彼等二人の再戦。
ここで、フライタが立ち直るかなーと見せて、まさかまさかのとある自然現象による、
フライタの心の快復。この演出は、圧巻です。是非とも見ていただきたい。

ラスト・スペル発動の条件の一つ、3日後の皆既日食。
物語は、そこへ向けて徐々に収束し始めています。
フライタが、主人公っぽくなってきました。もう、ヘタレとは言わせない(笑)。

総評と展望について:
上で、収束し始めたと書きましたけど、まだまだ色々な思惑が交錯しています。

・セウサスのラストスペル発動組
儀式に足りないものはありますけど、それは補えます。現時点で、キーになるのは彼等でしょう。
なにせ、ラストスペルの発動を、もっとも積極的に行おうとし、
精霊であるグレースの協力もとりつけているわけですから。
ただ、セウサスの過去を知ってしまってから、私は彼に同情的なので、
なんとかギリギリで、踏みとどまって、兄弟手を携えて最後の敵に立ち向かうのが美しいかなーと。
ちなみに、私の脳内CV.は堀秀行さんです。だって、そんな雰囲気じゃないですか、セウサス(笑)。

・シュベルツの陣営
彼の最初の思惑である、自分の一族を滅ぼした漢山幹部への復讐は済み、
目障りだったサマントス師匠も片付け、我が世の春を謳歌しているシュベルツですが、
精霊をシュアに下ろした時点で失敗してしまいました。
というか、契約とかそういうものについて、手段はなかったのでしょうかね(笑)。
大概、精霊とか悪魔を呼び出したら、まずは強制力のある契約をしたため、
服従させてから望みを適えるのが、魔術の基本のような気がするんですが。
老獪な彼も、あまりに事が上手く行き過ぎて、焦ってしまったんでしょうかね。
彼は、ラストスペル発動後に、精霊の力で自分の望む世界を作ろうとしたようですが、
現時点でその望みは絶たれたかにみえます…けれど、転んでも只では起きない彼はどうするのでしょうか?

・グレースの思惑
現在、セウサスに協力している彼女ですが、サリシア(ミラ)にもちょっかいかけています。
どうにも、人命を軽んじる行動が多く、人の心を弄ぶ事を喜んでいるように見受けられるので、
その行動には懐疑的な眼差しを向けざるを得ません。
説明を見ると、過去に幾度も世界を破壊していると書いてあるので、危険なことを企んでいるのでしょう。
恐らく、ラストスペル発動の前後に、きっとセウサスを裏切るのではないでしょうか?
なんか、グレースにしろ、シュアに憑依したカネロにしろ、精霊があんまりお友達になりたくない性格なので(笑)、
彼等に対して、なんらその行動を善の側に期待できないという印象があります。
なんていうか、人間を世界の癌だと感じて、ラストスペル発動後にすべて抹消しようとか、企んでいるのでは。
丁度、聖闘士星矢エピソードGで、ティターンが人類を消し去ろうとしているように…。
そして、サリシアは彼女の思惑の核にいるのではないかと思っているんですが…、さて(笑)?
ただ、彼女の裏切りで、セウサスが目覚め、フライタと共闘するきっかけになればなーと妄想しています。
しつこいようですが、いがみ合っていた兄弟が和解して、一緒に戦うのは実に美しいと思うのですよ。

長々と妄想を書いてしまいましたが、確かラストまで決まっていると伺った事があります。
全ての疑問が解決されることはないだろうなーとは思っていますが、
主人公フライタが、決意新たに立ち上がりました。ならば、後は進むだけでしょう。
「ハッピーエンドを取り戻しに来た」ガンパレードマーチの速水厚志の言葉です。
きっと、フライタなら、全ての困難を排して、それを手にしてくれると信じています。
彼は、優しい人間だから。

「強くなくては生きていけない。だが、優しくなくては生きる価値がない」
私の好きな言葉です。
強い人が強くあるだけでは、意味はありません。そんなものは砂上の楼閣です。
けれど、優しい人が強くあろうとするのなら、それは万難を排する無敵の剣となるでしょう。
きっと、フライタ=フォルテは、大切な人たちを、守り抜いてくれると信じています。
そのついでにちょろっと、世界を救ったりするとベストですね(笑)。

最後に。そういえば、
「そんなに壮大じゃない、ハチャメチャちょっちシリアスなファンタジー」
って書いてありましたけど、世界の命運がかかりつつあるストーリーなので、
すでに壮大なんじゃないかと思ったりするわけですが(笑)。

宿屋のご主人がパイルドライバーしてる辺りは、壮大じゃなかった気もしますけどね。
…あ、そういえば、リアクション芸人であるシュベルツが食らってましたね(笑)。
大活躍だなぁ、彼は(笑)。

長々書きましたが、私の拙い意見が何かの参考になれば嬉しい限りです。





シナリオ名 :LastSpell -BeforeStory- 2話まで


作者:和光佳清さん


Last Spellの外伝と申すか! さっそくプレイ。
恐らく、フライタの父親かサマントス師範の若い頃が描かれるんだな。
と思ってたら、時間軸的には、Last Spell第一話のちょっと前のお話のようです。
ほぅ…どういう風に話を広げていくんだろう。楽しみですね。


1話
ああ、なんかとても親切に旅にでる前の話をしてくれている。
なんか、癒し系というか東方っぽい雰囲気のベリーネさんが、
なかなかいい感じのお姉さんですね。
ヘルハウンド戦が、考えられていていい感じです。
温泉があって、その中に入れば、
ヘルハウンドのファイアーボールが弱くなって、
サリシアにも耐えられる(地形適応水Cだから)という設計。
そして、ベリーネさんの大地の魔術、なかなか賢い使い方だ。
硫黄を噴出させるとは。
というか、温泉がマップ内にあるのも伏線だったとは、やる(笑)。
むぅ、いちいち演出が格好いいなぁ…。すばらしい。
次回予告もいい感じだし。


2話
が、がちゃぷんって(笑)!!
 とりあえず、「恥ずかしい台詞禁止」と言っておこうッ!!
なんというか、ベリーネさんは知識ではなく、
教養を持っているような気がしますね。
頭でっかちで役に立たないデータではなく、
きちんと地に足のついた役にたつ事を知っているような。


戦闘はちょっと考えるかなーという感じ。
しかし、ベリーネさんは本当に役に立つ。
本編にもついて来てほしかったですね。
ボーナスを取って、次のお話へ。
次回予告の詩がなんかいい感じだ。
オサレじゃなくて、なんというか素朴な味わいがある感じで。


2話をクリアすると、
ヴェルブンコシュを拠点に買い物やらモンスター退治ができる、
『街へ繰り出す』コマンドが、インターミッションに追加されます。
武器屋や道具屋さんがあって、
そこで買い物ができるようになっています。
なおかつ、神林へ行くというコマンドがあって、
そこでモンスターとの戦闘ができます。
そのモンスターが落とすアイテムを、
普通に売る事もできるのですが、
宿屋で依頼を受けてからそのドロップアイテムを集めると、
それに応じた資金が貰えるようになっています。
むぅ…これは、いったいどのくらい潜れるダンジョンなんだろう。
ダンジョンじゃないけど(笑)。


総評
ベリーヌさんの目的であるおじさんに会うというのが気になりつつ、
次にもちゃんと期待させてくれる感じで終わっています。
設定についても、本編中で会話に盛り込まれてて、
新設設計になってます。
確かに、Last Spell本編を知らなくても平気な作りになってますけど、
やっぱり本編プレイしていた方が、
意外な人物の登場に驚きがあるかもしれません。


ただ、一点だけ危惧を覚えるとしたら、
なんかそれなりにボリュームがありそうな点でしょうか。
最初にも書きましたけど、ラストスペル本編の前に、
あんまり長い前日談があるのも変かな、と思いますから。
一週間くらいの話として、6・7話くらいが適当かと、
勝手に予想を立てていますが、
恐らくは和光さんが一番良くわかっていると思うので。
きっと、この外伝で何か語らなければならないことができたんでしょうね。
それが本編に、
いい感じでフィードバックされる事を期待しています。


追記
Readmeで、"本作品「LastSpell」をダウンロードしていただき"
って書いてあるんですが、-BeforeStory-が抜けてるみたいですよ(笑)。